設立物語 ひまじん研究所


2 NPOとの出会い


突然気に入っていた仕事を失い、出口のない闇を1ヶ月くらいさまよっていたでしょうか。このままではいけない、何とかしなければと思い、考え着いたのが「NPO」でした。サラリーマンの頃、週末に児童館でボランティアをしていたこともあり、昔から市民活動には何となく興味がありました。何よりもNPOなら「想い」さえあれば敷居も低く、こんな私でも簡単に受け入れてくれるのではないかと考えました。今思うと当時の私はNPOをなめていました。

早速インターネットでめぼしいNPOを探して、一軒一軒そのドアをたたいていくことにしました。実際に自分の目で見てこんな自分でも何かしら役に立てそうなNPOを探したかったのです。そして幸運にも数件目にして興味をひかれるNPOに出会うことができました。そのNPOは「子どもの健全育成」に関わる分野で活動し始めたばかりで、まさにこれから様々な事業を展開していこうというところでした。何事も初めての私にとってタイミングもぴったりだったのです。スタッフの方の熱い想いに心をうたれ、自分の気持ちをぶつけ、どうにか活動に参加させていただけることになりました。

このNPOとの出会いが私を大きく成長させてくれました。「社会のために」、「人のために」、何かしようとしている人たちとの出会いは刺激的でした。これまでは企業というもっぱら「お金のために」という人たちばかりの世界で生きていましたから。これまで自分のことしか考えられなかった私は何て視野が狭く、薄汚い人間なんだろうと思うことも多々ありました。



1 転落 〜さらばサラリーマン〜 2 NPOとの出会い 3 「得る幸せ」と「与える幸せ」






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